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品質不良の要因調査 データ分析サービス

本サービスは、製造工程において、設備の異常、製造条件(設定値、外乱)の異常など、製造品の品質不良が発生する原因を究明し、品質不良の未然防止を効率的に行いたいという課題をお持ちのお客様にご提供する簡易データ分析サービスです。お客様が品質改善ためにコントローラーから取得した計測(流量、温度、圧力、電流など)/設定(周波数、温度、圧力など)のデータと品質データ(製造品の品質と計測/設定データをリンクさせたもの)をお預かりし、時系列データ分析マシン「CX-M」を使い、お客様に代わりデータ分析作業を実施、要因調査結果をまとめたレポート作成および、今後の品質改善のために、品質不良の未然防止策を検討するためのご提案をさせていただきます。
分析事例
・ 半導体製造装置から取得したデータの良品・不良品の要因調査
・ 化学反応槽から取得したデータによる製造品質安定化のための要因調査
・ 成型機から取得したデータによる品質向上のための要因調査
・ 空調設備の操業安定化のための要因調査
ご依頼いただくお客様課題背景
・ コントローラーから取得したデータから品質改善を行いたい
・ 設備データから品質不良の要因調査を行いたい
・ 社内にデータ分析の専門家が不在で、分析作業を相談したい
・ CX-M製品のご利用をご検討されている方(どのような結果がでるか確認したい)
※主なご利用部門は、生産技術部門、設備管理、設計開発部門、企画部門方です。
実施ステップ
1. 課題確認打ち合わせ(無償)
※1 WEB会議で実施します。※基本はMicrosoft Teamsを利用(お客様指定がある場合は調整可能です)
※2 打ち合わせをスムーズに進行するために、事前に課題整理のためのヒアリングシートの記載をお願いしています。
※3 可能であればサンプルデータのご提示(CSVファイル形式)をお願いしております。
※4 ご依頼をお受けする前に、専用のヒアリングシートおよびサンプルデータをお預かりし、結果が見込めるかの1次見極めを行った上で以降実施します。
2. お見積・ご発注手続き(守秘義務契約の締結)
3. 分析対象データの送付(最大1GBまで)
4. 分析実施(2週間程度)
5. 分析結果報告会の開催
分析実施ステップ
必要データ
弊社の過去の分析実績より分析目的と必要データを指標化しております。以下指標に当てはまらないデータ種別でも分析目的を達成できる可能性もございますため、一度ご相談ください。
※1 対象設備の物理事象を捉えられるサンプリング間隔である必要があります。
分析作業 概要
分析作業は以下の8つのステップで進めます。以下、各分析ステップの作業概要をご紹介します。
※設備データ(良品・不良品データ)があり要因調査モデルを作成検証する例を示します。
1. データを集める
分析を行うために準備するものは2つです。お客様が現場で取得されたセンサーデータ(CSVファイル形式)と、時系列データ自動分析マシン「CX-M」です。CX-Mはハードウェアとソフトウェアが一体となった分析専用アプライアンス装置です。CX-Mには、分析の前準備を効率的に行うためのデータ可視化機能やファイル分割、結合機能を具備したファイル加工ツールも同梱されております。本分析サービスでは、お客様は分析のためのデータをご準備いただければ、弊社エンジニアがCX-Mを操作して分析を実施します(※)。
※CX-Mをお手元に準備いただければお客様で何度でも分析作業が可能となります。

【取得データ】
現場で取得した設備データ、センサデータなど。時系列データが数値でCSVファイルに記録されていること。

【CX-M】
データ分析、モデル化を自動で行うソフトウェア。データがCSVファイルで準備されていれば利用可能。
2. データを見る
お預かりしたデータは、ファイル・データフォーマットを統一する作業を行います。はじめにこの作業でデータをきれいにしておかないと、分析作業の過程で出戻りが発生しますので大切な作業です。
収集したデータのファイル・データフォーマットは統一する
次にファイル加工ツールを使って、取得データを可視化(全体・項目ごと)し、欠損、特徴、異常値の有無などを確認してデータ加工の必要性を判断します。その際、分析対象となる区間とそれ以外も見分けます。データ加工ツールを使うことで、マウスでデータ項目をクリックするとその項目のみグラフで確認できます。複数項目を重ねてグラフ化も可能ですので、可視化作業がスムーズに行えます。
3. きれいにする
データファイルから、分析すべきデータ箇所をファイルとして分割して取り出します。一連のサイクル単位でデータを比較することや、分析を行うためにサンプル数を増やす意味合いがあります。手作業で行うと大変ですが、データ加工ツールを使うと、データ範囲を指定して、その範囲のCSVファイルを簡単に作成することができるので効率的です。
4. データを選ぶ
分割ファイル単位にラベル付けを行い、分析するデータを選びます。異常データがあれば、正常データファイルや異常データファイルの準備を行います。データファイルはモデル作成用とテスト用に分けることで、分析結果の検証も可能になります。分析して作成したモデルがテストデータにおいても高い正解率で判別できた場合は、その分析結果が信頼できることになります。
準備したデータファイルをCX-Mの操作画面でファイル登録し、分析作業を開始します。
5. 見方を変える
分析方法を選択します。時系列のデータから最もよく特徴をとらえるように見方を変えることで(特徴抽出することで) 、精度を高めることができます。CX-Mは自動で正常と異常の違いを引き出す最適な特徴を探索します。また、物理事象のふるまいとデータ変化の理解を合わせるため個別にオプション設定を指定することもできます。
6. データを判断する
分析結果を確認し、その妥当性を判断します。CX-Mでは位置合わせ(ファイル間でデータの相関を探索し、類似性の高い位置を自動決定)やクレンジング(各ファイルから分析データを抽出、開始行、終了行がファイルごとに異なる)の結果、また特徴抽出、機械学習精度、モデル特性(モデルがどの項目、どの時間帯に着目しているか)を確認します。
位置合わせの対象列やその波形、クレンジングデータ長、特徴抽出方法、機械学習の特徴スコアを確認し、分析結果の妥当性を判断します。例えば位置合わせの列を変えて分析したい場合は、5.に戻り、オプション設定で選択して分析し直すことができます。
7. 結果を評価する
分析して作成したモデルが実運用に耐えられるか、精度及び現象に即した特徴をとらえているかをモデル作成に利用していないデータでテストを行い分析結果を評価します。CX-Mでは、テストファイルを登録後、テスト実行ボタンを押下することでテストデータを読み込みモデルの判定結果を表示します。
ファイルごとの判定結果や、それらをまとめたMatrix形式で結果の確認ができます。分析して作成したモデルが実利用に適用できるか正解率(再現率、適合率なども)をみて判断します。正解率が低い場合は、「5.見方を変える」でオプション設定を変えることや、対象データの見直しを行い分析と評価を繰り返します。
8. 現象を理解する
分析して作成したモデルのテスト結果の正解率、適合率、再現率及び現象に即した特徴をとらえているかを確認し、物理事象に照らし合わせて、なぜそのようになるか現象を理解します。
オリジナルのデータを波形の位置を合わせた後に重ね合わせて比べてみると、どういったところに違いがでているか、どういう物理事象が起きていてるかを視覚的に確認することができます。
まとめのコメント
本分析サービスではこれらCX-Mを利用して分析、評価を行った結果をレポートにまとめ報告させていただきます。これにより、お客様は、今後どのようにプロジェクトを進めるべきかを短期間かつ低価格で見極めることができます。また、お客様のデータを用いてレポートを作成しますので、今後お客様自身でCX-Mを利用した分析を行う際に参照いただくことができ、自社内で分析作業を行っていただくことに活用いただけます。
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