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電子機器ハーネス組立

■業界:電子機器組立
電子機器製造におけるハーネス利用の頻度は機器の小型化ニーズ等により年々増えていますが、その組立作業の多くは対象物の特性上、人手にたよる現場が多いのが実情です。本事例では、ハーネスのピッキングからワークへの組付け作業を自動化した事例をご紹介します。
課題
【業務課題】
・人手による作業品質のバラツキ
・量産数増のために作業員確保が必要
・ハーネスを1 本づつピックアップする
・コネクタをレセプタクルに圧入する
解決ポイント
画像処理による計測と補正
【課題】ハーネスを1 本づつピックアップする
ハーネスを機器に組み込むには、ハーネスの束の中から1本のハーネスを正確にピックアップする必要があります。自動ハーネス組立のピックアップユニットでは、バラ積みされたハーネスの束の中から画像処理によって一番上のハーネスを吸着ノズルで吸い上げてピックアップします。ピック後、ハーネスに他のハーネスが絡んでいないか、ハーネスの左右の方向性は正しいかをカメラで確認します。次に、両端のコネクタの向き(角度)をカメラで検出し、コネクタを下側( 基板が平置きの場合) に向けるよう「ねじれ」を補正して持ち直し、組立ユニット(図1) に渡します。
図1. ハーネスの組立ユニット
高精度な位置補正による組付け
【課題】コネクタをレセプタクルに圧入する
ピックアップユニットよりハーネスを受け取り、独自の高精度な位置補正技術を使用してロボットの位置補正を行いながら組立作業を実現します。ハーネスの両端のコネクタを基板上のレセプタクルに圧入させる処理では、カメラでレセプタクルの位置を確認し、ミクロン単位の位置補正量を計算した上で、正確な位置にコネクタを移動させて上から最大許容圧力を決めて押します(図2-1)。
コネクタ圧入可否は、圧力センサの数値で検出します。ハーネスの両端のコネクタの圧入後、ハーネスを機器筐体にある溝に沿わせてハーネスの引回しを行います(図2-2)。工程では、その後に検査ユニットに渡しハーネスの状態を検査して合格品・不合格品を選別して別のトレイに置きます。この装置では、パナソニック社製のパラレルリンクロボット(PLR) を使用し、画像処理装置から制御します。傾斜制御が可能で多軸ロボットでは実現出来ない速さで移動し、の手のようにヘッドを制御できるので引回しには最適です。
図2. コネクタの圧入とハーネスの引回し
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電子機器ハーネス組立作業

