実行
[２値ブローブ解析]

ブローブ解析：対象色指定

列挙型の値:

F_MEASURE_BLACKFG_WHITEBG	前景が黒(0)、背景が白(1)
F_MEASURE_WHITEFG_BLACKBG	前景が白(1)、背景が黒(0)
F_MEASURE_BLACKFG	前景が黒(0)、背景は解析しない
F_MEASURE_WHITEFG	前景が白(1)、背景は解析しない

２値ブローブ解析実行

himage にて指定された２値画像に対して、２値ブローブ解析処理を実行します。 himage は幅、高さ共に65535以下、チャネル数=1の２値画像(type=F_IMG_BIN)でなければなりません。

offset は２値画像の座標系を指定するためのパラメータであり、 画像(0,0)の画素の座標をいくつと見なすかということです（下図参照）。 チャイルド画像に対してブローブ解析を行う際に、ルート画像の原点を ブローブ解析時の座標の原点としたい場合などに利用します。

但し、offset値を０以外に設定する場合には、座標範囲に注意してください。 offsetを付加した画像の座標範囲、

• offset.x ≦ x ≦ (offset.x + (画像の幅) - 1)
• offset.y ≦ y ≦ (offset.y + (画像の高さ) - 1)

が、それぞれ

• -65534 ≦ x ≦ 65534
• -65534 ≦ y ≦ 65534

を満たしていなければなりません。

params はブローブ解析のためのパラメータセットです。 F_MEASURE_PARAMS のドキュメントを参照して下さい。

返されたハンドルオブジェクトは不要になったら fnFIE_free_object() にて解放してください。

引数:

[in]	himage	入力画像( type: bin )
[in]	offset	原点座標オフセット
[in]	params	パラメータセット
[out]	exerr	エラーコード。エラーコードを受け取る必要の無い場合は、NULLを指定します。

戻り値:

正常に終了した場合は、２値ブローブ解析結果ハンドル（F_MEASURE_RESULTオブジェクト) を返します。 何らかのエラーが発生し、処理が失敗した場合は NULL を返します。 正常、異常、どちらの場合も exerr パラメータにエラーコード受け取り先変数のポインタが 渡された場合は、そこにエラーコードを代入して返します。返されるエラーコードは下記の何れかです。

戻り値:

	*exerr==F_ERR_NONE	正常終了
	*exerr==F_ERR_NOMEMORY	メモリ不足エラー
	*exerr==F_ERR_INVALID_PARAM	パラメータエラー
	*exerr==F_ERR_INVALID_IMAGE	himage パラメータに指定された画像オブジェクトが不正
	*exerr==F_ERR_MEASURE_RUN_OVERFLOW	ラン数が params->max_runs を超えたため、中断した
	*exerr==F_ERR_MEASURE_BLOB_OVERFLOW	ブローブ数が params->max_blobs を超えたため、中断した
	*exerr==F_ERR_NO_LICENCE	ライセンスエラー、または未初期化エラー

example code

// エラー処理は省略しているので注意して下さい。
#include <stdio.h>
#include "fie.h"

INT main()
{
    FHANDLE himg = NULL;
    FHANDLE measure_result;
    F_MEASURE_PARAMS param;
    PNT_T orgin;
    INT exerr;
    UINT blobnum;

    // FIEライブラリの使用前に必ずコールする必要があります。
    fnFIE_setup();

    // 適当な２値画像を用意する - 画像ファイル名は適宜変更すること
    fnFIE_load_bmp( "test.bmp", &himg, F_COLOR_IMG_TYPE_UC8 );

    // 座標原点の指定
    orgin.x = 0;
    orgin.y = 0;

    // パラメータ設定
    memset( &param, 0, sizeof(F_MEASURE_PARAMS) );
    param.color_mode = F_MEASURE_WHITEFG_BLACKBG;
    param.neighborhood = 8;

    // メジャー実行
    measure_result = fnFIE_measure_execute( himg, orgin, &param, &exerr );

    // 全ブローブ数の取得＆表示
    fnFIE_measure_get_blobnum( measure_result, &blobnum );
    printf( "blobs:%d\n", blobnum );

    fnFIE_free_object( measure_result );
    fnFIE_free_object( himg );

    // 終了処理
    fnFIE_teardown();

    return 0;
}

ブローブ解析の続行

fnFIE_measure_execute() の解析結果に追加する形で、 himage に指定された２値画像の２値ブローブ解析処理を実行します。 himage を解析した結果は、hresultに保持されている解析結果の下部に追加されます（下図）。 本機能は、ラインセンサで画像を取り込むのと平行して解析を行いたい場合などに有効です。

himage は幅、高さ共に65535以下、チャネル数=1の２値画像(type=F_IMG_BIN)でなければなりません。 また、幅は fnFIE_measure_execute() の実行時に指定した画像と同じ幅でなければなりません。 既に解析された部分と himage に指定された画像の行数（高さ）の和 が params->max_rows を超えた場合、 または その和+offset.y が 65535 を超えた場合は F_ERR_MEASURE_ROW_OVERFLOW エラーとなります。

ブローブ解析に関するパラメータは fnFIE_measure_execute() の実行時に指定した パラメータ(params, offset)が使われます。途中で変更することは出来ません。

また、エラー発生時は hresult の内容は不正な状態となるため、直ちに fnFIE_free_object() にて解放してください。

引数:

[in,out]	hresult	ブローブ解析結果
[in]	himage	追加する画像オブジェクト( type: bin )

戻り値:

	F_ERR_NONE	正常終了
	F_ERR_NOMEMORY	メモリ不足エラー
	F_ERR_UNKNOWN	hresult の内部パラメータが不正
	F_ERR_INVALID_OBJECT	hresult パラメータに指定された２値ブローブ解析結果ハンドルが不正
	F_ERR_INVALID_IMAGE	himage パラメータに指定された画像オブジェクトが不正
	F_ERR_MEASURE_ROW_OVERFLOW	総行数が params->max_rows を超えた、又は (offset.y+総行数)が 65535 を超えたため、中断した
	F_ERR_MEASURE_RUN_OVERFLOW	ラン数が params->max_runs を超えたため、中断した
	F_ERR_MEASURE_BLOB_OVERFLOW	ブローブ数が params->max_blobs を超えたため、中断した
	F_ERR_NO_LICENCE	ライセンスエラー、または未初期化エラー

example code

// エラー処理は省略しているので注意して下さい。
#include <stdio.h>
#include "fie.h"

INT main()
{
    FHANDLE himg=NULL, hchild;
    FHANDLE measure_result;
    F_MEASURE_PARAMS param;
    PNT_T orgin;
    INT exerr, i, width, height;
    UINT blobnum;

    // FIEライブラリの使用前に必ずコールする必要があります。
    fnFIE_setup();

    // 適当な２値画像を用意する - 画像ファイル名は適宜変更すること
    fnFIE_load_bmp( "test.bmp", &himg, F_COLOR_IMG_TYPE_UC8 );

    // 座標原点の指定
    orgin.x = 0;
    orgin.y = 0;

    // パラメータ設定
    memset( &param, 0, sizeof(F_MEASURE_PARAMS) );
    param.color_mode = F_MEASURE_WHITEFG_BLACKBG;
    param.neighborhood = 8;

    // y=0〜9まで処理
    width = fnFIE_img_get_width( himg );
    height = fnFIE_img_get_height( himg );
    hchild = fnFIE_img_child_alloc( himg, 0, 0, width, 10 );
    measure_result = fnFIE_measure_execute( hchild, orgin, &param, &exerr );


    // y=10〜(height-1)まで１行ずつ処理
    // ラインセンサでの取り込みを模擬
    for( i=10; i<height; i++){
        fnFIE_img_child_attach( hchild, himg, 0, i, width, 1 );
        fnFIE_measure_continue( measure_result, hchild );
    }

    // 全ブローブ数の取得＆表示
    fnFIE_measure_get_blobnum( measure_result, &blobnum );
    printf( "blobs:%d\n", blobnum );

    fnFIE_free_object( measure_result );

    // 終了処理
    fnFIE_teardown();

    return 0;
}

ブローブ解析の詳細な処理時間取得

ブローブ解析処理 fnFIE_measure_execute() 又は fnFIE_measure_continue() 関数実行時の 内部処理時間を取得します。各処理時間は直前の実行時のものとなりますので、 fnFIE_measure_continue() を使用する際はご注意ください。

引数:

[in]	hresult	ブローブ解析結果ハンドル
[out]	rle	ランレングス抽出処理時間
[out]	labeling	ラベリング処理時間
[out]	blobinfo	ブローブ情報構築処理時間
[out]	feature_calculation	事前特徴量計算処理時間

戻り値:

	F_ERR_NONE	正常終了
	F_ERR_INVALID_OBJECT	hresult に不正なオブジェクトが渡された
	F_ERR_NO_LICENCE	ライセンスエラー、または未初期化エラー