- HOME
- 設計開発資産を活用した AMD FPGA設計・量産受託
設計 設計・製造受託
設計開発資産を活用した
AMD FPGA設計・量産受託
前回の特集ではインテルⓇFPGAを使用した設計量産受託サービスを紹介しましたが、インテルⓇと並ぶFPGAの主要メーカーであるAMD FPGAにおいても豊富な開発実績がございます。
本特集ではAMD FPGAを使った設計量産受託サービスについて紹介いたします。
目次
AMD FPGAの開発実績
東京エレクトロンデバイスでは、FPGAの需要が拡大してきた1995年からAMD FPGAのロジック開発に取り組んでおり、2004年以降はFPGAを搭載したボードの開発にも取り組んでいます。
その取り組みはメーカーからも評価され、AMD アダプティブ コンピューティング パートナー プログラムのメンバーとして現在でもFPGAを使用した開発を数多く行っております。
AMD アダプティブ コンピューティング パートナー プログラムとは、さまざまな市場およびアプリケーションにおいて専門的かつ豊富な設計知識を備えたデザイン サービス メンバーで構成されているAMDのパートナープログラムです。弊社はこの認定メンバーとしてメーカーからの最新情報やサポートを受けてお客様にサービスを提供することが可能です。
東京エレクトロンデバイスは、AMD アダプティブ コンピューティング パートナー プログラムの認証メンバーであり、各市場および分野において最高レベルの専門知識を提供し、AMD のプログラマブル プラットフォームを利用した信頼性の高いソリューションを提供します。認証メンバーとして、常に多くのデザイン エンジニアが AMD の最新設計手法を習得し、リスクを最小限に抑えながら顧客の開発サイクルを合理化するために自社製品およびサービスの向上に尽力しています。

TEDならではの特徴
東京エレクトロンデバイスではAMD FPGAの販売代理店時代から最新のFPGAを使用した評価ボードの開発に取り組んでまいりました。お客様に提供する設計量産受託を円滑に進めるため、評価ボードを自ら設計し、新しいデバイスを搭載した装置を立ち上げるのに必要なノウハウの取得を行っています。
FPGAを動かすための基本的な部分をケアすることでお客様には安心感をもってサービスを提供することが出来ます。
■FPGAを動かす上での主な要素
・最新のツールを使ったコンフィグレーションデータの作成
・基板の電源立上げ
・FPGAのコンフィグレーション
・外部メモリへのアクセス
Kintex Ultrascale+ 搭載 FPGA評価ボード
システム構築に必要な構成要素
FPGAのみではシステムとして動作しないため、システム仕様に合わせた外部インターフェースが必要となります。
東京エレクトロンデバイスではFPGAのメインボードとは別にFMCカードを作る事でインターフェース周りのノウハウも蓄積しております。
様々な製品を用意しておりますので、これらの製品の組み合わせるだけでお客様の仕様を満たせることもございます。また、仕様が完全に合致しない場合でも、弊社製品のカスタムにより開発費や開発期間を提言するご提案も可能です。
■FMCカードとは?
FPGA ベンダーからエンド ユーザーを含む幅広いメンバーで構成された企業コンソーシアムによって開発された FPGA メザニン カード (FMC)は、ANSI が策定した規格に基づいており、標準的なメザニン カードのフォーム ファクター、コネクタおよびモジュラー インターフェイスをベース ボードに搭載された FPGA に提供します。

具体的な構成例
例えば、ビデオサーバーの様な物を作りたいお客様がいた場合には、その装置にどのような特徴を持たせたいのか、どのようなインターフェースが必要なシステムなのか、お客様の特徴がどこにあるのかを選任の担当が伺ったうえでコンセプトモデルの提案、コンセプト確認後の製品の設計 量産受託を承ります。
■ご要求仕様例
・汎用インターフェースは Gigabit EtherとUSBが良い
・装置にパネルをつないでプレビューしたい
・外部のディスプレイにも表示出来るようにしたい
・FPGAに画像処理を入れたい
・ストレージ周りは自社でやりたい

弊社製のFPGAプラットフォーム、Gigabit Ether/USBインターフェースカード、V-by-Oneインターフェースカード、HDMIインターフェースカードと弊社エンジニアリソースを組み合わせることでお客様が自社で取り組みたい開発項目以外を弊社にて実装してご提供いたします。これによりお客様は自社のアルゴリズム開発に専念することが可能です。もちろん要素確認後の量産化も弊社にて対応可能です。
動作確認済みのHW環境があることは、様々なメリットを生みます。
ベンダーリリースSoMを活用した試作開発例(AMD Kria K26を使用)

Kintex Ultrascale+ 搭載 FPGA評価ボードとを活用した試作開発例

Kintex Ultrascale+ 搭載 FPGA評価ボード
Kintex Ultrascale+ 搭載 FPGA評価ボードを、慶應義塾大学様と筑波大学様 共同プロジェクト向けに開発しました。
この評価ボードは、40量子ビット以上の状態ベクトル型の量子コンピュータシミュレーションを実行できる大容量の高速データ転送に最適です。
また、このボードの基板外観写真は図1に、主な基板仕様は表1に示されています。
東京エレクトロンデバイスでは、AMD社 FPGAの最新シリーズとして、これ以外にVersal、Virtex Ultrascale+、Zynq UltraScale+ 搭載基板の受託開発経験を豊富に有しております。
図1 基板外観写真
表1 主な基板仕様
| 基板サイズ | 100mm(H) x 250mm(W) |
|---|---|
| 搭載FPGA | XCKU15P(11P)-1(-2)FFVE1517E |
| 基板間接続 | Samtec FireFly (GTYQ x4 , GTH Q x8) |
| FMC | Vita57.4 FMC+ x1 (GTYQ x2 , 72User IO) |
| メモリ | DDR4 SDRAM Component x8(64bit DQ x2) |
| コンフィグレーション | 512Mbit QSPI Flash x2 |
| クロック | OSC , PLL.etc |
| デバッグ | JTAG CN , PushSW x8 , DipSW x8bit 、LED x8 |
| ピンヘッダー | Digilent Pmod Header x2 |
高速・高密度通信を可能にするSamtec FireFly™ 搭載
本ボードには、Board to Board 接続用として、25G GTY用 4個 + 12G GTH用 8個 の Samtec製FireFly™ を搭載しています。
Samtec製 FireFly™ は、光および銅インターコネクトシステムであり、高速シリアル光伝送通信において非常に有力な選択肢の一つです。
特に、FPGA間の高速通信、データセンターやHPC(高性能計算)、医療機器、半導体露光装置、画像処理システムなどの用途に適しています。
このシステムの外観写真は図2に、強みは表2に示されています。
東京エレクトロンデバイスでは、FireFly™を高速・長距離・高信頼性が求められるさまざまな用途で積極的に活用しています。
図2 FireFly™の外観
表2 FireFly™の強み
| 設計の柔軟性 | 同一のコネクタシステムで銅線と光ケーブルを相互に交換可能。x4およびx12構成に対応し、システム要件に応じたスケーラビリティを提供。 |
|---|---|
| シグナルインテグリティの向上 | PCB上の長距離配線を回避できる「Flyover®」構造により、信号品質を保つ。 |
| 小型・高密度設計 | わずか0.63平方インチのフットプリントで最大265 Gbps/in²の密度を実現。ICに近接したチップ間、ボード間、システム間の接続が可能。 |
| 高速通信 | 最大28 Gbps(銅は56 Gbpsまで) PCIe® 3.0/4.0(最大100m)やInfiniBand、Fibre Channel等のプロトコルに対応 |
| 堅牢性と拡張性 | 軍用・産業用の拡張温度仕様(-40℃~+85℃)に対応。一体型ヒートシンクや多様な冷却オプションにより、熱設計も柔軟。 |
| 評価キットの充実 | FPGAとの接続やBERTテストが可能なFMC/FMC+モジュールを提供 |
カスタム基板開発事例
お客様のシステム仕様に合わせ、既存の評価ボードや設計資産を活用しながら、専用のカスタム基板を開発した事例をご紹介します。
まず動くもので一次評価を早く回したい――そんなご要望から始まった事例です。
今回の事例では、AMD FPGA Kintex UltraScale+を中心に、HDMI入出力、ARM搭載、Ethernet通信への対応が求められました。一次評価では既存基板の組み合わせで構成し、次の段階でカスタム基板開発を実現しました。
既存の評価ボードを組み合わせることで、専用基板の設計を待たずに“動く環境”を素早く用意し、一次評価を早期に着手できた点がポイントです。

一次評価結果から、お客様より以下のようなご要望をもとに検討しました。
- HDMI IN/OUT 4chに対応したい
- OS搭載やEthernet通信が必要
- AMD SOM “Kria”との接続を想定した構成にしたい
- 映像処理や通信機能を含めたシステム検証に活用できる基板が必要
一次評価で確認したHDMI/Kria接続やEthernet構成の妥当性を、そのままカスタム基板の要件へ落とし込むことで、手戻りを抑えながらスムーズに本開発へ移行できました。

カスタム基板主な仕様
| 基板サイズ | 200mm(H) x 180mm(W) |
|---|---|
| FPGA | Kintex UltraScale+
XCKU15P-2FFVE1517E |
| インターフェース | HDMI2.0 RX & TX コネクタ4個 Kriaを接続する事を想定した 拡張コネクタ Kria Boot 用 Micro SD Card Slot Kria PC 通信用 RJ-45 Port |
| メモリ | DDR4 SDRAM (Chip)×4 (64bit DQ 構成)x 2系統 |
| コンフィグレーション | 512Mbit QSPI Flash 2個 |
| クロックソース | OSC,PLL 等、各種クロックソース |
| デバッグ | PushSW,DipSW、LED、PinHeader |
東京エレクトロンデバイスでは、FPGA基板開発で培った設計資産とデザインサービスを活用し、まず一次評価を素早く立ち上げ、そこからカスタム基板開発・量産までを一貫してお客様仕様に合わせて支援いたします。

