製品・サービス
USBインターフェースの設計開発
USB製品のご提案から開発、製造までサポート
真の意味でユニバーサルであるインターフェースUSBは進化を続けています。東京エレクトロンデバイスは、USBのソリューションでグローバルトップクラスのInfineon Technologies(インフィニオン テクノロジーズ)社の代理店として、製品を取り扱っており、また、設計・量産受託サービスとして、USBの特徴である高速通信、電力供給を用いるアプリケーションについて、お客様の仕様・要求に対し、開発、製造、アフターサポートまでワンストップでサービスを提供します。
USBのトレンド
2022年10月、EUの機関である欧州理事会において、EU圏内で販売することのできる電子機器の一部(スマートフォンなど)の充電用端子としてUSB Type-Cの使用を義務づける法案を可決しました。2024年10(予定)から、欧州ではType-Cポート非搭載の充電端子の機器は販売ができなくなります。
現状、タブレットやラップトップPC 、AndroidスマートフォンのほぼすべてにType-Cポートを搭載していますが、メーカーによってはType-Cポートが搭載されておらず、最新版のラインナップでも専用端子の搭載となっているものもあります。そういったメーカーは早急な対応を迫られることとなりました。
注:対象製品はスマートフォン含む携帯電話、タブレット端末、電子書籍端末、デジタルカメラ、携帯型ゲーム機、ヘッドホン、イヤホン、携帯用スピーカー、ワイヤレスマウス、ワイヤレスキーボード、携帯型ナビゲーション機器です。ノートPCは上記適用後に40か月の猶予があり、2026年開始の予定となっています。
USBの特徴
昨今の電子機器のインターフェースでUSB Type-Cを搭載している機種は非常に多くなっていますが、USBの特徴としては、主に以下が挙げられます。
- 利便性に優れている
- ホットスワップ/プラグアンドプレイに対応している
- バスパワーを用いて周辺機器へ電力供給ができる
- 特許使用料が無料のため参入のハードルが低い
特許については類似独自規格の乱造や乱立を防ぐ目的で特許自体は存在しています。
一方、その使用料が無料ということで、だれでもすぐにUSB製品を設計に取り組めることで参入のハードルが下がっています。これがプレーヤーを増やすことに貢献し、結果として様々なUSB製品が世の中に登場することとなったと考えられます。
注:USBデバイス製造においては、製造者識別のためのベンダID申請は必須です。
ひと昔前のPCにおいて、特にデスクトップPCではさまざまなインターフェースが搭載されていました。シリアルポート、パラレルポート、RS-232C、マウス/キーボードコネクタ(PS2)、PCI(PCI Express含む)、etc…。
しかし、今はどうでしょうか。みなさんのPCに搭載されているインターフェースをご確認いただくと、非常にすっきりしていることがわかります。そのような状況でUSBコネクタはなくなるどころかポート数が増えているのではないでしょうか。
USBは1996年に仕様が発行された、インターフェースとしては比較的新しい規格ではありますが、上記理由などにより、今では周辺機器の接続としてのデファクトスタンダードになりつつあります。
USB Type-Cの技術解説
レガシUSBからType-Cへ:コネクタ編
Copyright 2022 Infineon Technologies AG.
USBはさまざまな変更や仕様改版を経て進化を遂げてきました。しかしながら、中には設計者やユーザにとって好ましくない進化もありました。その1つがコネクタの煩雑化です。
当初、USBは今日Type-AやType-Bと呼ばれるポートが存在していましたが、使い勝手や簡易化などを加味したコネクタポートが規格として追加されていくうちに、設計者は1つのポートを選択しなくてはいけないこと、ユーザはそれに合わせたケーブルを用意しなければいけないことなど、元々の利便性から逆行するような不便さが目立ってきました。
また、ほぼすべてのポートに言えることですが、特にType-Aにおいては見た目は表裏の違いはないにも関わらず、端子の形状より片側でしか挿入できない不便さも目につくようになりました。
これらを解消すべく、2014年に策定された新しいコネクタの規格がType-Cです。「どんなコネクタを準備すればいいのか」「どんなケーブルを準備すればいいのか」「どっち向きであれば挿せるのか」といった従来の問題点をいっぺんに解消できるポートとして注目され、今では新規で販売されるUSB搭載製品においてはType-Cであることがほとんどとなっています。
Type-Cは、下記のような特長を持っています。
- プラグの向きに依存しない
- 通信の方向(どちらがHostでどちらがDeviceか)の区別がない
- 旧規格(USB
2.0)、将来の規格(USB4以降)どちらにも対応できる - 端子内の信号が点対称に並んでいるため、どちら向きでも挿せる
- 大電力を双方向でやりとりできる
- USB通信以外のプロトコルを使用できる
レガシUSBからType-Cへ:Power Delivery編
USBはデータ信号のやりとりをするための規格として仕様が策定されましたが、VBUS端子と呼ばれる電源を制御する端子も存在しています。この端子を使って電力を供給し動作させる、という使い方が増えてきました。
当初、電力のやり取りを想定していたもののコンシューマデバイスでも、さらに大きな電力の要求が増えてきたことで、USBで供給できる電力には限界が出てきました。
Type-C登場前は最大7.5W(5V/1.5A)でした。USBメモリやちょっとしたガジェット(小さいUSB卓上扇風機など)を動作させる分は賄えますが、スマートフォンの充電ではやや電力不足、PC電源やもっと大電流(大電力)を必要とする機器を動作させるには心もとない電力です。
そこでType-Cでは利便性を考慮した上で周辺機器の電源をも賄うべく、電力を上げての供給を可能にする規格も備えることになりました。Type-Cポートでは従来のポートではなかった、新しく追加されたCC(Configuration Channel)と呼ばれるピンがデバイス間のデータ通信以外のやりとりをすることができるようになっています。
これを用いて給電/受電の使用をお互いがネゴシエーションできるようになり、結果として大電力の給電が可能となりました。この規格がPower Delivery(通称PD)です。
PDの登場により、初期の規格では100W(20V/5A)までの供給が可能になりました。PCはおろか小さな電化製品でも十分動作させられるレベルです。さらに、2021年5月からはEPR(Extended Power Range)と呼ばれる最大240W(48V/5A)の電力供給が規格化されました。
USBのポートフォリオ
Infineonでは、PDを含めた多彩なUSBコントローラのラインナップがあります。まずはPDを実現してみたい、PDを使った電力供給のシステムを構築したい、PDに限らずUSBの制御をしたい、といったさまざまなニーズに対応すべく、製品を豊富に取り揃えています。
Copyright 2022 Infineon Technologies AG.
(https://www.infineon.com/cms/jp/product/universal-serial-bus-usb-power-delivery-controller/)
InfineonのUSB-PDコントローラ
Copyright 2022 Infineon Technologies AG.
(https://www.infineon.com/cms/jp/product/universal-serial-bus-usb-power-delivery-controller/usb-c-and-power-delivery/)
ユースケース
InfineonのUSBソリューションはラインナップが豊富で、要求仕様に合わせて適材適所でお選び頂けますが、もっとも効率的な開発方法の一つとして、Infineon社が提供するリファレンスデザインを利用する方法があります。実績のある設計資産を用いることで設計リスクを低減し、開発期間を短縮することができます。
下図はInfineon製品でのUSB回路の構成例です。センサから受けたデータを処理してスマートフォンやタブレット、モニタで確認するようなアプリケーションを想定しています。
# | 品名 | カテゴリ |
---|---|---|
1 | CY7C65213-28PVXI | USB-Serial |
2 | CYPD3123-40LQXI | USB-PD Controller (CCG3) |
3 | CYUSB3314-BVXI | USB Hub (HX3) |
4 | CYUSB3014-BZXI | USB Peripheral (FX3) |
5 | CYPD3177-24LQXQ | USB-PD Controller (BCR) |
InfineonのWebサイトには、同様にPCのドッキングステーションを模したリファレンスがございます。併せてご確認ください。
(https://www.infineon.com/cms/jp/product/evaluation-boards/vd_usb_ccg4_monitordock/)
まとめ
USBは、いまやPCに限らずさまざまなアプリケーションでの採用が増えています。
加えて、Type-CやPDなどの規格化が進み、通信インターフェースに留まらず、給電インターフェースとしても使われる機会が増えました。いわば、「インターフェース界の生存競争を見事勝ち抜いた精鋭」です。その利便性から、今後もしばらくは牙城が崩れることはないのでは、と予測されます。
InfineonはUSB規格策定当初よりコントローラをリリースしており、業界をリードする豊富なラインナップを取り揃えています。また、コントローラの多くは内部にMCUとメモリ領域を持っており、仕様によってはカスタマイズが可能です。
東京エレクトロンデバイスはグローバルトップクラスのInfineon Technologies社の代理店として部品レベルでの技術サポートはもちろんのこと、設計・量産受託サービスとして、USBの特徴である高速通信や電力供給を用いるアプリケーションについて、お客様の仕様・要求に対し、開発から製造、アフターサポートに至るまでワンストップでのサービスを提供します。
ニーズが多様化し、またそれに応じて今後も進化していくことが期待されるUSBにおいて、開発をアウトソーシングされるケースが増えています。要素検討から試作設計までの期間短縮、さらには量産製造における部品調達までサポートが可能な東京エレクトロンデバイスの設計・量産受託サービスをご活用ください。
オンライン相談サロンもご用意しており、下記のリンク先よりお申込み頂けましたらエンジニアも交えてお話しを伺いますのでお気軽にお問い合わせください。