製品・サービス
SiC 潜在欠陥検査装置/通電劣化シミュレーター 「ITS-SCX100」
SiC通電劣化(バイポーラ劣化)の課題
SiCパワーデバイスでは、SiC基板生成時に生じる結晶欠陥BPDを起点とした「通電劣化」が長期信頼性の大きな課題です。通電時の電子・ホール再結合によって欠陥が面方向へ広がり、通電特性の劣化や故障を招きます。
現在はBPDをエピタキシャル膜内でTEDに転換して影響を抑えていますが、長時間の使用によりTEDがSSFへと拡張し、最終的に故障要因となる可能性があります。SSFの評価にはチップ製造後の通電ストレス試験と破壊解析が必要で、時間とコスト負担が大きいうえ、出荷後の実使用で進行する欠陥拡張リスクを完全には排除できません。さらに高耐圧・厚膜エピ構造の需要拡大によりSSFが発生・拡張しやすくなっており、ロボタクシーやAIサーバーなど24時間稼働用途向けには、通電劣化を極力抑えた高品位SiCデバイスの開発が急務となっています。

特長・メリット
UV照射でバイポーラ劣化を加速再現する新検査手法
本装置は、ウェーハエピ成膜後の段階でUV照射を行うことで、チップ通電時に起こる電子・ホールの再結合現象を模擬し、バイポーラ劣化を加速的に再現します。これにより、従来は長時間の通電ストレス試験と破壊解析が必要だった評価プロセスを、ライン内のウェーハ検査として置き換えることが可能になります。

UV照射
- UVレーザー照射によるBPD/積層欠陥の拡張が可能。独自開発均一照射機構付き
- レーザー照射位置合わせ機構により、ウェーハレベル、チップレベル双方対応可能
- UV照射用ヒーターステージにより、デバイスが使用される温度環境を再現
PL検査
- 拡張したBPD/積層欠陥は独自PL機構により、基板、基板界面、バッファー層、ドリフト層の観察が可能
- PL検査はレーザーオートフォーカスによる、自動焦点合わせが可能
- 画像処理アルゴリズムで、積層欠陥の発生箇所、分類が可能(バッファー層、ドリフト層、基板界面)
- 欠陥発生箇所座標付きマッピング機能付き
欠陥検査装置の用途
主な適用分野
- デバイスメーカー様向け:デバイス製造各工程にて、製造工程影響による積層欠陥影響の確認が可能、ウェーハサイズ、チップサイズ双方に対応
- ウェーハメーカー様向け:基板材料、エピ膜厚み、不純物濃度等の欠陥に与える影響の検証が、ウェーハレベルで可能
- デバイスメーカー様向け、ウェ―ハメーカー様向け:プロトン/ヘリウムなどのイオン注入効果の評価
仕様
共通
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 対応材料 | SiC |
| 対応サンプル | 150mm/200mm/チップ/個片 |
| 搬送 | 手置き |
| 装置サイズ | 本体︓(幅) 2060 x (奥⾏) 1360 x (⾼さ) 2400 (mm) |
| オプション | 熱処理トリートメント機能(欠陥収縮) |
UV照射
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 光源 | UVレーザー |
| ビーム径 | Φ2-5mm |
| ヒーターステージ | ~200℃ |
| 単品販売 | 可能 |
PL検査
| 項目 | 詳細 |
|---|---|
| 観察手法 | PL顕微鏡(レーザーオートフォーカス付) |
| 対物倍率 | 5倍、10倍 |
| 描画画素サイズ | 4.6um×4.6um |
サンプル評価
本検査装置を使用して表面の状態や欠陥部分をご確認したいお客様には、対象となるワークサンプルをお借りし、デモ機による事前評価を行うことが可能です。ご要望の際は、お問い合わせにてお気軽にご相談ください。
半導体製造現場の課題を解決!厳選ホワイトペーパー
半導体製造現場の「検査」「監視・調査」「セキュリティ」について、例を挙げて解説しています。日々の業務に是非ご活用ください。
半導体は次の次元へ 微細化から集積へ アドバンストパッケージの世界
【この資料で分かること】
- 市場と技術の未来
- アドバンストパッケージの進化
- ウェーハ加工の課題解決
【こんな方におすすめ】
半導体市場やアドバンストパッケージ技術の動向を把握したい方、製造工程やウェーハ加工における課題解決を求めている方、高速化・高密度化を実現する製造技術に興味がある方、次世代半導体の開発に関わる技術者やエンジニアの方

半導体ウェーハの外観検査まるわかりブック
【この資料で分かること】
- 多様なウェーハ材料
- ウェーハ製造工程と外観検査
- 欠陥の種類
- 検査技術のカテゴリ
【こんな方におすすめ】
Siウェーハ、化合物ウェーハ(SiC, GaN, LT/LN, InP), ガラスウェーハ等の検査に関心や課題をお持ちの方

半導体工場の現場DXガイドブック -設備の予知保全、品質監視-
【この資料で分かること】
- 半導体製造工程とDXの取組み
- 製造プロセス監視の作業自動化
- ウェーハ欠陥の原因調査
- 設備稼働監視作業の自動化
- 装置・設備・部品の故障予兆監視
【こんな方におすすめ】
ウェーハ製造工場や、デバイス製造工場のファシリティ設備の業務課題に関心や課題をお持ちの方

OTを止めるな!!半導体業界に必須のサイバー攻撃対策
【この資料で分かること】
- 外部脅威を排除しセキュアな工場へ
- 内部関係者によるリスク対策
- サプライチェーンリスク
- 横感染
- リスク発生&対策ソリューションマップ
【こんな方におすすめ】
半導体製造工場の現場、IT担当者、半導体装置メーカーでセキュリティに関心と課題をお持ちの方

用語集
- SiCデバイス
- SiCデバイスは、炭化ケイ素(SiC)を用いたパワー半導体で、高耐圧・低損失・高温動作が可能な特性を持ちます。Si-IGBTやMOSFETに比べ、電力変換効率が高く、EV・産業機器・送電システムでの採用が拡大しています。
- WBG
- バイポーラ劣化(Bipolar Degradation)は、SiCパワーデバイス(特にPNダイオードやMOSFET)で高電流が流れるとBPD(基底面転位)が積層欠陥(SF)へと変化し、電流の流れを阻害し、オン抵抗の増加や特性の劣化を引き起こす現象です。
- SST
- SiC基板中のBPDを起点にエピ層内で面方向へ拡張し、通電劣化やデバイス故障を引き起こす積層欠陥(Stacking Fault)のことです。
関連製品・サービス
関連記事
Si ウェーハ 欠陥検査装置



