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短期間でPoC構築!
短期開発に不可欠!FPGA SoM開発

FPGA SoM開発の必須要素となる、短期間でのプロトタイピングや製品化を可能にするための効率的な開発ステップをご紹介します。この記事では、SoMの特長や利点、短期開発における活用法、実際の使用事例などを探りながら、FPGAエンジニアが成功を収めるためのヒントを提供します。

 

 


 

FPGA SoMとは?特徴と活用メリット

SoMとはSystem On Module(システムオンモジュール)の略語で、基板上にメインデバイス、メモリ、ペリフェラルを集約した小型プラットフォームです。

FPGA SoMの多くは、スターターキットとしてベースボードが用意されており、ユーザーはPoCレベルからSoMに触れ、要素検討・評価・試作ロジック開発を短期で実現できます。

実際にI/F仕様が確定した段階で、試作基板開発となった際にも、SoMをそのまま活用することで、FPGA周辺の電源・メモリ・高速IO設計等をユーザーが手掛けることなく構築可能です。

FPGA SoMを活用するメリット

  1. 各種機能が開発・検証済み
  2. 評価キットの活用により直ぐに評価可能
  3. 試作と量産を同じ環境で評価可能
  4. FPGA周りの電源・メモリ設計・開発不要

inrevium製 FPGA搭載SoM

ZYNQ SoC インダストリアル対応 SoM/評価キット

ZYNQ SoC インダストリアル対応 SoM/評価キット

インテル Arria10対応 SoM / 評価キット

 


 

AMD Kriaシリーズで始める評価と開発

昨今、活用されているSoMの一例としてAMD社が提供するKria/K26をここではご紹介します。コマーシャル向けとインダストリアル向けに2種類のグレードが提供されており、いずれも量産運用に対応しています。

スターターキットが用意されおり、付属のベースボードやFPGAサンプルデザインを活用し、Kriaの一次評価を実施することが可能です。

エリア パラメーター K24 K26
フォーム ファクター サイズ (ヒート スプレッダーを含む) 60 mm x 42 mm x 11 mm 77mm x 60mm x 11mm
メモリ オン SOM 2 GB, 32ビット LPDDR4
@1066 Mbps w/ ECC configuration
および 32 GB eMMC
4GB 64 ビット DDR4 (ECC なし)
および 16GB eMMC
コネクティビティ 高速 PS コネクティビティ (GTR) PCIe® Gen2 x4, 2x USB3.0, SATA 3.1,
DisplayPort, 4x tri-mode gigabit Ethernet
PCIe® Gen2 x4、2x USB3.0、SATA 3.1、
DisplayPort、4x Tri-mode Gigabit Ethernet
汎用 PS コネクティビティ (MIO) 2x USB 2.0, 2x SD/SDIO, 2x UART, 2x
CAN 2.0B, 2x I2C, 2x SPI, 4x 32b GPIO
2xUSB 2.0、2x SD/SDIO、2x UART、
2x CAN 2.0B、2x I2C、2x SPI、4x 32b GPIO
トランシーバー GTH 12.5Gb/s トランシーバー 4 (PCIe Gen3 x4、SLVS-EC、HDMI 2.0、
DisplayPort 1.4)
GTR 6Gb/s トランシーバー 4 4
I/O 数 PS MIO (1.8V) 49 49
PL 高性能 (HD) I/O (3.3V) 23 69
PL 高性能 (HP) I/O (1.8V) 56 116
ロジック System Logic Cells (K) 154 256
DSP Slices 360 1,248

※ K24とK26は共通の汎用コネクタがあり、一部ピン互換として活用できます。(1つのコネクタのみ)

 


 

TED版Kria向けキャリアボードの提案

一方、Kriaのスターターキットは、ベースボードに用意されているインターフェース評価に限定され、FPGAのトランシーバーを使用したいユーザーが独自に評価を実施することは困難です。

そこで、TEDではスタータキットに代わるKria SoMに適合したキャリアボードをご提案しています。FMC拡張コネクタx2を用意しており、HDMIや12G SDI等の動作実績のあるプラットフォームのご提案・ご提供が可能です。

 

Kria評価向けキャリアボード 【 TB-ZUPEV-ACDC 】

Kria評価向けキャリアボード 【-TB-ZUPEV-ACDC-】

 

TB-ZUPEV-ACDC  トランシーバー評価

2台使用しFMC経由トランシーバー対向評価を実施
11.88Gbps/Lane , PRBS31 Pattern 4CH Board to Board All OK(Error Free)
TB-ZUPEV-ACDC- トランシーバー評価

 

既存FMCカードの接続評価実施

12G SDI、HDMIの映像入出力動作確認

 


 

TB-ZUPEV-ACDC用いたPoC活用例

下記のように、既存評価環境でPoCを実現し、基本的なアルゴリズム・ロジック検証などを実施可能です。その後、2次試作段階では、ご要望のI/Fの追加や量産をイメージしたベースボード開発に注力ができます。

 

Kria+TB-ZUPEV-ACDC+FMCカードのPoC評価
Kria+お客様仕様に合わせたベースボード開発

 

Kria SOMはPoCや試作段階で設計されたハードウェアとソフトウェアをそのまま量産時にも適用することが可能です。

これにより、新製品の市場投入までの時間が短縮され、競争力を高めることができます。

 


 

開発ユースケース:
Kria+TB-ZUPEV-ACDCとFMCオプショ5カードの活用

Kria+TB-ZUPEV-ACDCとFMCオプションカードを活用した事例です。

ベンダー提供のD-PHY内蔵MIPI IPを活用して、カメラからの映像をFPGAに入力・画像処理を行い、HDMI IPを使用し、外部インターフェースへ転送するデータの流れになります。

この環境を用いて、ベンダーIPの動作確認を実施すると共に、映像信号の入出力評価を実施しました。

お客様の仕様がこの構成で実現できる事を確認した上で、FMCカード部分を一体化したKria向けキャリアボードを開発しました。

Kria搭載のZYNQ UltraScale+はUSB3.0やEhernetにも対応しており、キャリアボード開発の際には、追加で汎用I/Fを拡張することも可能です。

 

事例1:Kria TB-ZUPEV-ACDC用いた事例

既存FMCカードの接続評価実施

 


 

まとめ

これまで見てきたようにFPGAのSoM(System-on-Module)は、柔軟なデジタル回路と高度な処理能力を提供する組み込み開発プラットフォームです。

SoMを利用することで開発期間の短縮や開発効率の向上で、製品の早期市場投入を実現することができます。加えて実績のあるFMCカード、キャリアボードを用いることで、製造リスクの低減、運用コストの抑制を実現できます。

東京エレクトロンデバイスでは、長年のFPGAの設計開発、数あるSoMのポートフォリオを用いて技術支援いたします。

また近年業界全体で浮き彫りとなった半導体の入手難においては量産はもとより、試作部材の収集に課題を持ち続けている設計者、調達担当の方も多いのではないでしょうか。

このような課題をお持ちの方はお気軽に弊社までお問い合わせください。

 

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