- HOME
- 生板基材の供給不足 いま市場でおきていることと、当社の視点
設計 設計・製造受託
生板基材の供給不足
いま市場でおきていることと、当社の視点
AI関連需要の急拡大を背景に、生板基材(ベアボード基材)の供給不足が業界全体の課題となりつつあります。本記事では、いま市場で何が起きているのかを整理するとともに、こうした環境を当社がどのように捉え、どのような対応を検討しているかについてご紹介します。
いま、市場で何が起きているのか
現在、一部の生板基材において供給不足が発生しています。
- 一部の生板基材で供給が逼迫し、入手が難しい状況が生じている。
- 納期回答が困難なケースが増えている。
- 代替を求める転注の依頼が、各メーカーへ集中している。
- 結果として、特定の1社だけの問題にとどまらず、業界全体の課題になりつつある。
基板を製造するうえで欠かせない基材が思うように入手できず、生産計画・納入スケジュールへの影響を懸念する声も広がっているのではないでしょうか。
なぜ供給不足が起きているのか
背景にあるのは、基材の主原料である「ガラスクロス」の需給バランスの変化です。
なお本記事では、基材(CCL)を製造する「基材メーカー」と、その基材を用いてベアボードを製造する「生板メーカー」を区別してご説明します。
- AI関連需要の急拡大により、AIサーバーなどの高機能基板向けにガラスクロスの需要が優先的にシフトしている。
- その結果、一般的な多層基板向けに回るガラスクロスの供給が細り、汎用グレードの基材が入手しにくくなっている。
- 基材市場そのものは、AI需要を背景に中長期的には拡大方向にあると見られるが、需要の偏りにより一部グレードで供給の逼迫が生じている。
- 基材市場全体の需要量が大きく減っているわけではないため、需要と供給のアンバランスがより顕在化している。
実際、必要量に応じて発注した基材の納期が見通せない状況が続いている生板メーカーもあります。また、基材メーカー間でも供給調整の動きが出ており、こうした基材段階での逼迫が、生板(ベアボード)の納期にも波及している状況です。
当社はどう考えているのか
こうした市場環境の中で、当社は「注視する」にとどまらず、複数の生板基材メーカーとのチャネルを活かし、次のような具体的な対応をいち早く検討しています。
- 基材(CCL)の変更検討:入手性の高い代替基材への切り替え可否を、メーカーと連携して検証する。
- 生板基材メーカーそのものの転注:特定の1社に依存せず、複数の生板基材メーカーへ製造を振り分ける選択肢を検討する。
- お客様ごとの条件整理:前提や要求仕様がお客様ごとに異なるため、取り得る選択肢もそれぞれ個別に組み立てる。
一律の解決策を提示するのではなく、基材の入手難という難題に対し、当社が持つ調達チャネルを活かして、実際に取り得る打ち手をスピード感を持って検討している点が当社の姿勢です。
私たちが持つ機能・強みについて
当社は、こうした検討を行ううえで次のような機能を併せ持っています。
- 商社機能:幅広い調達ルートにアクセスできる。
- 製造機能:メーカーとしての知見・ものづくりの視点を持つ。
- 調達ネットワーク:複数のベアボードメーカーとの関係を有する。
- 代替案の検討力:状況に応じた選択肢を組み立てられる。
これらは「必ず解決できる」ことを約束するものではありません。
あくまで逼迫する市場環境の中で、お客様とともに取り得る選択肢を検討できる立ち位置にある、という点で、当社の特徴や強みを活かせると考えています。
今後について
生板基材の供給不足は、短期的に1社の努力だけで解消できる性質の課題ではありません。当社では今後も市場動向を注視しながら、複数の調達ルートと製造・商社の両機能を活かし、お客様への支援を継続的に検討・実施してまいります。
