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置き換え開発提案
【第7話】FPGA置き換えにおける課題と解決策

世の中では長く続いた新型コロナウイルスパンデミックがようやく終わりを告げ、新たな社会生活への希望が開けつつある状況ですが、国際紛争、自然災害、経済の分断化など社会情勢は落ち着く暇もない状況です。

半導体業界においても一時的に社会問題にまで発展した供給不足は、生産設備の増強や需要の一服により落ち着きの様相を見せていますが、その裏では生産効率化を目的としたレガシー部品の急な生産中止発表により、関連する設計・開発、デバイス調達部門に携わっている方々は休む間もなくその対策に追われている状況ではないでしょうか。

本特集記事では、そのような方々への一助として、FPGA置き換え受託開発に関する記事をお届けします。

 

 

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供給難の影響と2024年の動向

2021年に発生した世界的な半導体の供給難では、供給の見通しが立たない部品もあり、市場が大きく混乱しました。2023年に入り、供給難の状況はにわかに落ち着きを見せ、一部の部品では未だ供給に滞りもありますが、全般的に供給リードタイムも回復しています。

半導体サプライヤは需要の大きなIC製品に製造のキャパシティを絞るなどの方法で供給を継続・拡大しようとしました。その結果、需要の少ないレガシー製品や製造が終息方向となっていた古いプロセスのIC製品については供給が限定され、値上げなどの対応が余儀なくされています。

2024年早々にAMD-XilinxよりリリースされたSpartan3、XC9500XL製品の生産中止は、その一例として多くの方々が衝撃を受けているのではないでしょうか?

FPGAのみならずIC製品のトレンドとしては、プロセスの微細化が進んでいくことは間違いありません。そのため、値上げや生産中止の可能性が高いと思われる製品については、採用している機器の保守期間を考慮に入れつつ、部品の供給状況を常に注視する必要があります。

 


 

レガシーFPGAの生産中止に関するアナウンス

2024年1月、AMD-XilinxよりCPLD製品と小規模FPGA製品の生産中止が発表されました。
レガシー製品ではありますが、性能や価格のバランスから今も広く採用されている製品も含まれています。最終出荷は2024年末を予定しているため、早急な対応の検討が必要です。

 

 

またLatticeも2023年末にCPLD製品 ispMACH 4Aの生産中止を発表しました。

LatticeのispMACH 4A製品は、古くから長期にわたり信頼性が求められる産業用機器を中心に採用され、今なお需要の多い製品です。
AMD-Xilinxと同じく最終出荷は2024年末を予定しています。

 

 


 

生産中止FPGA 置き換え検討の流れ

今回生産中止となったFPGAにはピンコンパチ品は存在しません。FPGAを置き換える際には必ず基板の再設計が必要となります。

FPGAサプライヤが定めた最終出荷までにまとめ発注を行うことで生産必要数が購入可能かをまずは検討します。

STEP0:まとめ手配

対象部品の適用製品に対する位置づけや、適用製品の市場価値を確認し、量産中の製品が終息するまでの期間が短い場合は、再設計が不要であるため、この方法が最適です。ただし、買取や在庫管理のコスト、買取品の品質保証リスクを受け入れる必要があります。

 

  • メリット: 開発投資が不要
  • デメリット: 買取・在庫管理コストの増加、品質保証リスク(メーカーの保証が切れる)

 

まとめ発注による対応が難しい場合は以下の手順でFPGAの置き換えを検討します。

ただし、今回のAMD-Xilinxの生産中止に対するサプライヤ最終受注期日は非常にタイトな日程となっているため、時間的な余裕を確保するためにも、一定数のまとめ手配を実施しておくことがおすすめです。

STEP1:置き換え先の選定(FPGAベンダ、デバイスファミリの選定)

XC9500XLなどのCPLDの同等機能品は、以下のサプライヤが市場で唯一残った選択肢ですが、今後の値上げや生産中止の可能性が高いため、長期的には推奨できない状況です。

 

  • AMD-Xilinx:該当品なし
  • Intel:MAX3000/7000はすでに生産中止
  • Lattice:XC4000シリーズ

 

そのため、同等の機能の小規模FPGA製品である以下が置き換えの候補となります。

 

  • Intel:Max2/5/10ファミリ
  • Lattice:XO2/3ファミリ

 

Spartan3などの小規模FPGA製品の置き換え候補には、以下が考えられます。

 

  • AMD-Xilinx:Spartan-6/7
  • Intel: Max2/5/10ファミリ、Cyclone V/10ファミリ
  • Lattice: XO2/3/5ファミリ、Certus-NX/CertusPro-NXファミリ

※本候補デバイスは2024年1月時点での推奨となります。

置き換え先の選定(FPGAベンダ、デバイスファミリの選定)

 

STEP2:技術的な置き換え難易度の調査

設計仕様を満たすことが可能かどうかの技術的な調査を行います。

デバイス内部のクロック周波数、外部とのインターフェース速度、内部回路の置き換え可否など調査項目は多岐にわたります。

特にFPGAベンダへの依存が強いハードマクロやIPを使用している場合は注意が必要です。使用頻度が高いIPであっても、ベンダ間で端子、オプション設定、タイミングなどに細かな違いがある可能性があります。

設計仕様とIP仕様を比較し、最終的な実現可能性を見極める必要があります。

STEP3:置き換え型番の決定

技術調査の結果をふまえてデバイス型番を決定します。

基本的には設計仕様と一致するデバイスを選定しますが、例えば少量多品種のアプリケーションの場合は、入手性の向上や在庫調整の目的で、機種ごとに異なる型番を選定するのではなく、設計仕様が近い機種では同じ型番にまとめるという方法も考えられます。また、BCPの観点から複数のFPGAベンダが選定されるケースもあります。

全体的な市況をふまえた判断が重要となります。

置き換え型番の決定

 


 

まとめ

FPGAの置き換え作業の事例や、留意すべき事項についてご紹介いたしましたが、置き換え作業を遂行するには、その作業に対する労力はもとより、FPGAに関する知識や経験がその実現性に大きく影響することがご理解いただけたかと思います。

「AMD-Xilinxのデバイスはよく知っているけれど、インテルやLatticeのデバイスについては、開発ツールの使い方や製品ラインナップに詳しくない・・」と停滞していると、直面している課題に対していち早い対策は取れません。

このようなお悩みに対して弊社のデザインサービスでは、

  • インテル、およびAMD-Xilinxの公式デザインサービスパートナー
  • Lattice社の国内正規代理店
  • 自社開発による多数のFPGA評価ボード製品を保有
  • 年間100案件のFPGAデザインサービス実績

といったFPGAにまつわる知見や経験など数十年に渡って蓄積したノウハウをバックグラウンドにした、効果的なFPGA置き換えデザインサービスをご提案することが可能です。

 

パートナーロゴ

Intel、インテル、Intel ロゴ、その他のインテルの名称やロゴは、Intel Corporation またはその子会社の商標です。

 

昨今の半導体調達難の渦中では、さまざまな緊急性の高い課題が同時並行で直面しているのではないでしょうか。

その課題のひとつが「FPGAの置き換え」である場合は、弊社デザインサービスを活用いただくことで、少しでもそれらの負荷低減を図っていただけますと幸いです。まずは下記フォームよりお気軽にお問い合わせください。

 

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