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FPGA置き換え受託開発 ~部品の生産中止対応~

世の中では新型コロナウイルスパンデミックにより、社会生活に多くの制限を受け、多くの人々が大変な状況に直面しておりますが、半導体業界においても未曽有の供給不足に直面しています。

関連する設計・開発、デバイス調達部門に携われている方々におかれましては、さながら緊急事態宣言下の真っ只中といった状況ではないでしょうか?本特集記事では、そのような方々に、FPGA置き換え受託開発に関しての記事をお届けします。

 

FPGA置き換え受託開発 ~部品の生産中止対応~

 

 

 

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量産採用中デバイスの入手困難常態化!?

 

すでに小手先の納期調整やイレギュラールートからの部材調達では吸収しきれない状態となり、場合によっては、設計変更をも辞さない覚悟で、それらの代替部品へ置き換えるための調査・検討を進められている技術者の方も多いのではないでしょうか。

IC部品ひとつとってもその機能や種類はさまざまです。

代替部品検討では、置き換え作業はできるだけ容易に、かつできるだけ多くの候補から代替選定を行いたいものですが、これらのレベルは相反しているため、代替部品を選定し、ターゲット製品へ適用することは決して容易な作業ではありません。

代替部品への置き換えレベル

 

置き換えの難しいIC部品のひとつにFPGAが挙げられます。

FPGAは、ハードウェア要素ソフトウェア要素においてプログラマブルデバイスであるがゆえに、その置き換え検討は非常に多くのパラメータを考慮した選定が必要となります。

 


 

 

具体的な置き換えの事例は?

 

1. ザイリンクス Spartan-6からSpartan-7への置換

採用していた主要部品であるFPGAの長納期化により、製造納期に間に合わないため、積極的な設計変更を計画したものです。

 

 

2段構えの計画を立て、目先の製造については手持ちの在庫品や市場流通品でラインダウンを防ぎつつ、確実に製造し、並行して採用部品から他のFPGAへ改版を行い、手持ち部材の枯渇の前にランニングチェンジを行うものです。

製造で使い終わってしまう期間に設計を完了する必要があり、基本的な機能移行と可能な範囲での機能向上が仕様として選ばれます。

部品選定の際には回路規模の検討、ユーザIO、パッケージサイズ、ピンピッチ、電源、必要に応じてトライアルマッピングを行い、内部タイミングを満たすことができるか検討しつつ最適なデバイス選定を行います。

このケースでは結果としてザイリンクス製Spartan-6からSpartan-7を選択し設計へ進むことになりました。

 

変更後 変更前
FPGAファミリー Spartan-7 Spartan-6
ロジックセル 102,400 101,261
メモリ(kb) 4,320 4,824
DSPスライス 160 8
I/Oピン 400 540

 

2. ザイリンクス社Virtex-6からインテル® Stratix® シリーズへの置換

課題は置き換えに際して、パフォーマンスを向上させつつコストを抑えることにありました。

そのためキー部品の一つであるFPGAの再検討が必要となります。まずはデバイス選定のため、使用しているIP、ハードマクロ、ユーザーロジックから回路規模を見積もります。

その後、最適なデバイス選定の上、基板開発へ移行しました。回路設計では既存のFPGAからのIOやコアに必要な電力、電源シーケンスの見直しを行います。

 

 

RTL設計では机上で検討した内容をもとに、ライブラリ、コーデックの追加を行い、 ザイリンクス製からインテル製へのIPコアの置き換え、また、プリミティブは一部自作が必要になりました。I/Oについてはすべて書き換えが必要となり、加えてRTLのシミュレーション環境の置き換えが必要になります。

デバッグ・機能評価のフェーズでは以前のモデル開発で使用した治具環境を用いますが、FPGAの実機デバッグ環境は新規導入となるため、再構築し直すことが必要になりました。

変更後 変更前
FPGAファミリー Stratix Virtex-6
ロジックエレメント
ロジックセル
340,000 314,880
メモリ(kb) 22,9200 25,344
DSPブロック
DSPスライス
256 1,344
I/Oピン 696 720

 

3. インテル® MAX®10 シリーズからLattice MachXO5™-NXへの置換

開発製造製品の安定供給を重要課題として、部品の入手性に苦労している中、代替品の調査、入手性の高いものの選定、機能比較、置き換え作業の見積もり、開発納期の短縮化といった要望と課題がありました。

当初採用していたものは多くのリファレンスデザインでの採用実績あり、需要過多の状況で供給難が続く見通しとのことで置き換えに踏み切った背景があります。

 

 

置き換えに際してFPGAにしては小規模となる100から200程度のI/O数でロジックエレメントは20,000程度でしたので設計変更の負荷よりも相当品の供給性を鑑みて、置き換え先を決めるという性能、供給性、技術面といった総合的な観点での選定となりました。

加えてコンフィグレーションメモリを内蔵し、レガシーの3.3V I/O電圧にもしっかり対応することで、追加の部品なく最小限の変更作業で機能を実現できることが重要でした。

 

変更後 変更前
FPGAファミリー MachXO5™-NX MAX10
ロジックエレメント
ロジックセル
25,000 25,000
メモリ(kb) 1,952 675
DSP
sysDSP
マルチプライヤー
20
(18×18マルチプライヤー)
55
(18×18マルチプライヤー)
I/Oピン 300 360

 

 


 

 

置き換えの検討の流れは?

 

‣STEP1:FPGAベンダ、デバイスファミリの選定

ロジック規模、ユーザーI/O数、内蔵メモリなど 回路構成の基本となるリソース数から候補となるデバイスファミリを選定します。各FPGAベンダから発行されているデータシートやセレクションガイドを参照しての比較とあわせて、各デバイスファミリの価格帯、入手性、長期供給性などの条件も考慮することでスムーズな選定が可能となります。

 

 

‣STEP2:技術的な置き換え難易度の調査

設計仕様を満たすことが可能かの技術的な調査を行います。

デバイス内部のクロック周波数、外部とのインターフェース速度、内部回路の置き換え可否など調査項目は多岐にわたります。特にFPGAベンダへの依存が強いハードマクロやIPを使用している場合は注意が必要です。使用頻度が高いIPであっても、ベンダ間で端子、オプション設定、タイミングなど細かい部分に様々な違いがあります。設計仕様とIP仕様を見比べて最終的な実現性を見極める必要があります。

具体例①のように、同ベンダの異なるデバイスファミリであればアーキテクチャが似ており、IPの流用が可能なケースもあります。一方で具体例②のようにベンダを変更する場合は考慮しなければいけない点が非常に多くなります。

 

‣STEP3:型番の決定

技術調査の結果をふまえてデバイス型番を決定します。

基本的には設計仕様と一致するデバイスを選定しますが、例えば少量多品種のアプリケーションの場合は、入手性の向上や在庫調整の目的で、機種ごとに異なる型番を選定するのではなく、設計仕様が近い機種では同じ型番にまとめるという方法も考えられます。また、BCPの観点から複数のFPGAベンダが選定されるケースもあります。

全体的な市況をふまえた判断が重要となります。

 


 

FPGAの置き換え作業の事例や、留意すべき事項についてご紹介いたしましたが、置き換え作業を遂行するには、その作業に対する労力はもとより、FPGAに関する知識や経験がその実現性に大きく影響することがご理解いただけたかと存じます。

「ザイリンクスのデバイスはよく知っているけれど、インテルやLatticeのデバイスについては、開発ツールの使い方や製品ラインナップに詳しくない・・」と停滞していると、直面している課題に対していち早い対策は取れません。

 

このようなお悩みに対して弊社のデザインサービスでは、

・インテル、およびザイリンクスの公式デザインサービスパートナー
・Lattice社の国内正規代理店
・自社開発による多数のFPGA評価ボード製品を保有
・年間100案件のFPGAデザインサービス実績

パートナーロゴ

 

といったFPGAにまつわる知見や経験など数十年に渡って蓄積したノウハウをバックグラウンドにした、効果的なFPGA置き換えデザインサービスをご提案することが可能です。

昨今の半導体調達難の渦中では、様々な緊急性の高い課題が同時並行で直面しているのではないでしょうか。

その課題のひとつが「FPGAの置き換え」である場合は、弊社デザインサービスを活用いただくことで、少しでもそれらの負荷低減を図っていただけますと幸いです。まずは下記フォームよりお気軽にお問い合わせください。

 

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