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置き換え開発提案
【第6話】FPGA電源設計資産に対する
置き換え開発と効果

近年、半導体を中心とする電子部品の供給が不安定であることを理由に、設計変更を余儀なくされるケースが増えています。

東京エレクトロンデバイスでは、設計・量産受託サービスを提供していると共に、商社機能として半導体電子部品を取り扱っていることを強みに、部品置き換えに伴う設計変更でお困りの方々へご支援することが可能です。

本特集記事では、FPGAの供給性の陰に隠れて、見落としがちな電源回路の置き換え受託開発に関してお届けします。

 

 

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リプレイスのきっかけと課題

当社では、自社製品のFPGAボードを豊富に取り揃えており、自社ブランド製品のSoMだけでなく、AMD/Xilinx社が提供する市販品であるKriaに対応したキャリアボードも開発・製造しています。こうした製品についても、最近では供給性、EOL、PCN/PDN、値上げ対応といった課題に直面しています。本特集では、過去の開発製造事例を元に、電源改版というテーマで具体的な置き換え作業をどのように進めるか、具体的なアプローチ方法と考え方を取り上げます。

 

 

始めに、今回の改版に着手するきっかけは電子部品の供給難でした。一部の電源製品では納期が50週を超えるものが見られ、製造上無視できないアイテムとなりました。そのため、供給難部品の変更を改版における主な課題とし、供給性の良いものを優先的に選定すると同時に、改版する際には実装面積とコストを有利に改善できる製品を選ぶ方針を採用しています。また、より高精度かつ高効率な最新の製品であることも重要な条件として加えられています。

改版作業に着手するにあたり、当時の開発が10年以上前であるため、BOMリストの多くは供給難に直面する品目やEOL対象品となっています。また、開発チームが解散していたり、問い合わせ先が不明確であったり、部品変更の可否が分からないといった課題が次々に浮かび上がりました。

 


 

改版作業の進め方

このような状況下で、一つひとつ紐解きながら改版を進めるにあたり以下の項目を検討します。

 

  1. 手元にある情報の棚卸し
  2. 改版の目標と優先順位付け
  3. スケジュールと予算感
  4. 安定した製造、生産計画に合わせた部品選定
  5. 計画的な置き換え作業

 


 

机上選定の進め方

仕様書、詳細設計書、図面、回路図、部品リストからFPGAに関わる電源ツリーを作成します。電源ツリーは、下記関連記事にあるような電源の入出力、対応するIC、必要に応じてシーケンスの組み合わせで構成された概念図です。

 

 

その後、課題のある電源ラインやICに焦点を当て、最適なものに置き換えていきます。

 

 

シーケンス部分には読み取れない箇所があるものの、大まかなツリーが完成しました。

古い設計データを探し読み込む中で、最新のブロック図と回路図に微妙な不一致や当時の設計方針、優先事項が明確でない箇所が見受けられました。一部の仕様も不明確な部分がありますので、作成を進める際には当時の担当者に確認を行います。

現行回路のBOMコストは約$40で実装面積は450mm^2ですので、ここから供給性、価格、実装面積の観点で電源ツリーを再構築します。

 


 

部品の選定方法(ユーザー、プロジェクトの性格依存)

実際に組んだ電源ツリーは、以下の「コンバータ案」と「モジュール案」の画像の通りです。

 

コンバータ

コンバータ案

 

モジュール案

モジュール案

 

今回の再選定により、検討した事項に対する見解は次の通りです。

 

  • DC/DC周りは最新のチップセットで置き換え可能、省面積と低コストが実現可能
  • 省面積への寄与として最大45%低減
  • コストは当初の構成から約1/3程度に削減見込み
  • 効率は大きく変化なし
  • 使用ICが減るため、周辺部品の点数を約40%削減可能
  • 部品点数の削減により、部品登録作業とPCN対応の工数を圧倒的に削減
  • 元データや元担当者からの情報の有無が作業内容に大きく影響

 

構成 コスト 部品点数
(IC+受動部品)
実装面積
[mm^2]
当初構成 $40-程度 10+126 500
コンバータ案 $10-以下 10+46 300
モジュール案 $20-程度 10+49 282

 


 

まとめ

ここまで見てきたように、改版は容易に解決できるものではなく、しかし避けては通れない作業の一つです。改版をどこまで行うか、どこまで行わないかは、ユーザーやプロジェクトの性格によって大きく異なり、一概に答えることはできません。それでも、今回のような机上検討を通じて、実際の作業に取りかかる前にリスクとリターンを検討することで、着手前の検討が可能になります。

東京エレクトロンデバイスでは、課題の多い置き換え作業に対して、豊富なFPGAを含む電源設計の設計資産と半導体商社としての豊富な経験を活かし、充実した開発リソースで皆様のご支援をいたします。まずはお気軽にご相談ください。

 

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