作業時間を約半分に削減！
手作業では難しかった小さな部品のカウントを可能に

株式会社アイティーシムでは基板に搭載されるすべての電子部品を供給することを目標としております。また、その電子部品は基板製作数に比例した数量を正確に供給する必要があります。

上記のような払い出し業務の場合、多くの電子部品にはMOQ（最低発注数量）があるため、MOQブレークし、必要数に合わせた正確なカウント作業が求められます。

そこで、各種計数機器の中から「計数器・パーツカウンター めばかり君」を選択・導入し、正確でストレスがない、細かな部品のカウント作業が可能になりました。

• 作業時間の削減、効率化
• 作業者によって作業時間にバラつきがある
• 仕入れ先から正確なカウントが求められる

• 導入前と比較して、作業時間を約半分に削減
• 簡単操作で、作業の属人化を解消
• カウントミスがなくなり正確な数での納入が可能に

小さな部品の払い出し作業においての課題

当社では、独自の供給ルートを生かし、お客様のご要望を汲み取り、最適な部品をスピーディーに供給しています。さまざまな電子部品を扱っておりますが、その中でも小さな部品である「チェック端子」は、手作業でのカウントに多くの時間がかかっていました。さらに物流が多くなるにつれて、どうにかして作業時間を削減し、作業者の負担を軽減できないかと考えておりました。

また部品の供給においては、個数の差異が1個だったとしても、カウントミスになってしまうので、厳格な員数管理が求められます。電子秤も同時に検討していたのですが、重さで数える場合には単重の問題でどうしてもバラつきが生じてしまい、正確なカウントが難しいという結果になりました。

そのような課題に直面し、新しく作業者を雇うということも検討していたのですが、そこで出会ったのが「計数器・パーツカウンター めばかり君」です。カウントの正確さという点でも、重さではなく画像処理技術で数えることでより精度が高いカウントができることが購入の決め手の1つになりました。

また、カウント対象物であるチェック端子は、部品によって先端のパーツの色が異なり、当社では10種類以上の色を扱っています。画像処理技術では製品の光の透過度によってカウントが難しい場合があるとのことでしたが、TEDで製品のカウントデモを行っていただいたところ、全て問題なくカウントができるという結果になったため、正確さを確信し購入に至りました。

めばかり君にはスタンダード版の他に、サイズがコンパクトなモバイル版もあるのですが、当社の設置環境や1回のカウント数、費用の面からモバイル版を採用しました。

カウント対象物「チェック端子」
（マックエイト(MAC8)　オシロプローブ用チェック端子　LC-33-S）

作業時間を約半分に削減

めばかり君を導入する以前は、手作業でカウントしていました。下の図は、手作業とめばかり君でのカウント時間を比較した表です。

カウント方法による作業時間比較表（カウント個数 500個）

表からも分かるように、作業者Aさん、Bさんともに作業時間が約半分程度削減し、効率化に繋がっていることが伺えます。

また下の表は作業者Aさん、Bさんの作業時間の差を比較した表となります。

作業者による作業時間の差 比較表

手作業の際は、作業者によって作業時間に大きなバラつきがあったのですが、めばかり君は「①載せる、②広げる、③撮る」といった簡単な作業でカウントが可能なため、個人によっての時間差が縮まり、業務の標準化に繋がったと実感しています。

設置環境の整備

画像認識においては、光を遮断することでより精度が上がるということで、卓上のプリンターラックとプラスチックダンボールを使用して遮光用の囲いを設置したところ、部品の認識がより安定するようになりました。

他にも、正確にカウントした部品を残さず袋に入れるために、部品回収用に小さなトレイを使用しています。また、TEDの担当者から、シリコン製のハケが、部品をばらす際にちょうど良いというお話しを聞いてから、社内でもハケを取り入れてみようという話があがっています。

TEDのアドバイスも取り入れながら、ちょっとした工夫をすることでより良い設置環境にしていきたいです。

「計数器・パーツカウンター めばかり君」を使用した作業風景

購入後のフォロー

導入直後の部品登録の際に分からないことがありましたが、その後すぐにレクチャーをしていただき、無事に登録することができました。また、画像認識が不安定になる製品がいくつかありましたが、その際も原因を見つけ出しサポートいただくことで、高い精度でのカウントが可能になりました。

今後の展開

さまざまなメーカーからの入荷のため、製品バーコード形式もバラバラです。そのため今後は、自社でバーコード作成し、製品収納の引き出しに貼ることで、カウント作業の効率化をより行っていければと思います。